限定承認とは、相続人が相続によって得る財産の限度内で被相続人の債務や遺贈の義務を負担することを留保して、相続を承認することをいいます。
すなわち、限定承認はプラス財産の範囲内でマイナス財産を相続します。
したがってマイナス財産が多い場合は自己の財産からの返済義務は負わないのです。
例えば、親が、300万円を残してなくなったとします。
その場合に、限定承認をしていると
その後、親が借金を500万円残していたことが判明したとしても
借金については、300万円分しか相続しないとする制度です。
これが、もし単純承認をしていたとなると、
差し引き200万円の借金を相続することになります。
この限定承認をする代表事例としては
・債権と債務のどちらが多いかよくわからない
・財産の調査に時間がかかる
といった場合になります。
ちなみに、限定承認の手続きは
相続の放棄と同様に3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。
(限定承認の申述審判申立書・財産目録を提出することになります)
この限定承認をすることによって、
マイナスの財産を相続するというリスクをなくすことができるわけですが、
注意点としては
限定承認は相続人全員合意の下で行わなければならず、
だれか一人だけ単純承認するということはできないということなんです。
ですので、この限定承認をした場合の手続きとして
限定承認した後は、5日以内に全ての債権者に対し限定承認した旨の公告をし、
2ヶ月以上の期間を定めて債権請求を申し出るように催告しなければなりません。
また、限定承認しても債務は相続されるということになりますので、債権者からの請求はある場合があります。
ただし強制執行はかけられません。
返済の義務はないからです。
この場合に、相続人が任意に返済すれば、それは有効な返済となってしまうので注意が必要です。